■コメント
日本に数社しかないという比売許曽神を祀った鉄作りの神社。 さらには古代吉備の国の発祥の地であり、吉備の製鉄文化の発祥の地だそうです。
比売許曽神(阿加流比売)と 天日槍に関する伝承も残されています。
福谷の地をはじめ総社市の高梁川西岸・新本川流域は、「秦(ハダ)」という地名があるように、かつて渡来系の秦氏が治めていた地域です。
秦氏は製鉄技術が発達していて、比売許曽神(阿加流比売)と 天日槍を崇拝していたそうです。 現にこの地域には各所に製鉄遺跡が出土していて、かなり大規模なもの(久代地区藤原遺跡)もあったそうです。
そういう点からこの地に製鉄の神が祀られているのは納得できます。 (しかし福谷地区には製鉄遺跡はないらしい)
私の想像ですが、秦氏が日本に来てこの地に住み着き、秦氏の製鉄技術が周囲に伝承し、やがて製鉄技術が優れた集団が生まれて勢力を伸ばし、吉備王国が生まれた・・・とも考えられます。
そうすれば総社市川西地区は『吉備王国発祥の地』・『吉備製鉄文化発祥の地』となります。
ちなみに、秦氏は日本に仏教を伝来したともいわれるそうですが、秦地区には日本最古の寺院の後といわれる秦原廃寺跡があります。
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